ブラッド・ダイアモンド

『ブラッド・ダイアモンド』   ★★★★☆

ダイアモンドが欲しい!?この映画を見たらこんな事思ってられません。テーマ性の強い冒険活劇の傑作。


前作「ラスト・サムライ」でも凝った日本描写を見せてくれたエドワード・ズウィック監督は今回もリアルなアフリカを描くことに成功していると思います。
語尾に「ハーン」をつけるのが癖な主人公のアーチャーはMr、タイタニックことレオナルド・ディカプリオ。主人公の相棒に「グラディエーター」の涙を誘う演技が素晴らしかったジャイモン・フンスー。今回もアフリカンな魅力たっぷりの役を演じています。
そして、ヒロインに清楚な顔して脱ぎまくっているジェニファー・コネリー。この映画は彼女の裸は拝めませんが、キャリア中最高ともいえる演技を披露してくれます。
そして、「ハムナプトラ」の濃い顔と演技で大ブレイクしたアーノルド・ヴォスルーも顔を出しています。

この映画、みんな素晴らしい演技をしているんですが、デカプリオの演技やアクションは圧巻でした。今までの童顔でお坊ちゃまなイメージを振り払って、ニヒルアンチヒーローを好演しています。特にアクションシーンでの動きや銃器の扱い方が素晴らしかったです。
走っている時などは、常に指はセーフティ・ポイント(トリガーに直接指をかけない)だったし、AK突撃銃の撃ち方もどっかの州知事のようにバリバリとフルオートで撃つのではなく単発でしとめていますし、拳銃を撃つ時も2回トリガーを引いてたり(拳銃で相手と戦う時は2発同時に撃ち込んで相手を倒される前に倒すというのがセオリー)と大活躍!!
デカプーにはこれからも本格アクションに挑戦してもらいたいです。

しかし、アクションは大満足なんですが、ダイヤモンドや少年兵、虐殺、食糧不足などのテーマを若干詰め込みすぎたかな?という印象を受けました。
この映画の場合もう少しエピソードを削ったらもっとまとまりが出るんじゃないかな?
160分全く飽きさせないがかなり疲れる映画でしたね。